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学会概要

理事長挨拶

理事長就任にあたって
「歯科理工学なくして歯科医療の発展はない?!」

理事長

一般社団法人
日本歯科理工学会
理事長 二瓶智太郎
(神奈川歯科大学歯学部臨床科学 歯科診療支援学講座
クリニカル・バイオマテリアル学分野 教授)

このたび,宇尾基弘前理事長の後を受け,令和6~7(2024~2025)年度の理事長を拝命致しました.服部雅之副理事長をはじめ常任理事の先生方と力を合わせ,本会の発展に尽くす所存ですので,何卒よろしくお願い申し上げます.

日本歯科理工学会は発足して40年を越す歴史ある日本歯科医学会専門分科会の一つであり,歯科材料・器械を研究対象とする歯科医療には欠かせなく,歯科医学の分野においても確固たる地位を築いてきたことは周知の通りです.近年は,CBCT,レーザーやCAD/CAMシステムによる技術が保険導入され,使用可能な材料も飛躍的に発展してきています.また,再生医療の躍進など,材料や技術革新により歯科理工学も大きく変貌しています.このように技術ならびに材料も激変しつつあるこの時代に,本学会の舵取りをさせていただくことに大いなる重責を感じると同時に,この2年間で本学会をさらに魅力的に発展させたいと思っています.

この度の理事長就任に際して,「歯科理工学なくして歯科医療の発展はない?!」というキャッチフレーズを掲げました.少し過大なフレーズで他学会に喧嘩を売っているのかと勘違いされるかも知れませんが,日常臨床に携わっていて,常に感じていることにしました.繰り返しになりますが,現在の歯科治療のほとんどが,器械を使い,材料により歯の形態や機能回復を図ることです.この原点が,歯科医療を支え,より安全で高度な歯科治療を患者様に提供することに繋がります.このキャッチフレーズを意識して,新執行部として会務を運営するうえで注力したい取り組みとして,以下に挙げさせていただきます.

1.学術講演会・地方会の魅力向上

学会としての存在意義として,学術講演会の開催は最重要項目です.現在の会員数は約1,500名であり,毎回の学術講演会では平均350名くらいの参加です.新規の器械や材料に関しては,他の臨床系学会よりもいち早く情報を発信することは基より,その真意もディスカッションする場であろうと思います.学会主導型シンポジウムも歯科理工学会として考えていることをより専門的なテーマとして,多くの会員の皆様が参加していただけるようにしたいと思います.

また,学術講演会が年1回となり,夏から冬にかけての各地方会の開催も重要な活動です.地方会が活性化することにより会員の交流も深まり,さらに地方会同士での共同開催により親交も広がります.特に若手の方々の交流できる場が多くなることは,今後の学会の発展には必須となります.

2.新技術・新材料の情報共有(産業界との連携強化)

ここ10年間で保険収載された材料が飛躍的に増えました.この先もCAD/CAM システムによる使用可能な材料が保険適用として増えると予想されます.また,3Dプリンターによる造形技術も進展し,歯冠修復ならびに義歯などの技工作業もさらに変わってくると思います.産学官連携は今後も重要となり,いち早く新技術と新材料の情報共有を得て,会員へ発信しなければなりません.

学会としても材料と器械の開発のために,基礎のまたその基礎となる基盤研究は重要となります.学会として何か支援できるシステムも考案できればと思います.

3.用語の整理

数多くの新たな器械,材料が開発,市販されたことにより,歯科理工学の教育内容も増えています.その中で,同じ器械,材料,技術においても用語としていくつかある場合があります.この点は教育する立場として,そして論文を作成する場合にも用語の統一は必要となります.日本歯科医学会をはじめ他学会と連携を取り,整理することは必要と考えられます.

4.臨床における成績の把握(関連学会との連携)

歯科理工学としては基礎系の学問となりますが,材料や器械は歯科治療で使われて意義があると思います.そのためにも臨床における成績の把握は必要です.これが,材料や器械の改良や開発に繋がりますので,臨床成績の追従を臨床系学会との連携を図ることは不可欠となります.

5.称号認定制度の活用

現在,本学会にはDental Materials Adviser とSenior Adviser の称号制度があります.この称号を取得した方々にご協力いただき,専門的な立場から研修医を含み若手ドクターに対する歯科材料や器械などの教育出張セミナーは必要ではないかと感じています.まずは地方会の中でのセミナーの開催,各大学内での開催から始められればと思っています.また臨床医の勉強会などに,こちらから出向くことにより入会へと繋がるかもしれません.

6.グローバルな活動の発展

現在,International Dental Materials Congress(IDMC)とAsian Networks of Dental Materials Societies(ANDeMS)が本学会主体で開催されています.本国が得意な分野,他国が強い分野があります.今後は歯科材料・器械に関する学術団体とのネットワークのさらなる強化を図る必要があります.その情報の整理,共有によりグローバル化が図れ,世界中の患者様に還元できるのではないかと思います.

2年間の任期中にできることは限りがありますが,学会として進むべき方向性を見出して行きたいと考えておりますので,会員の皆様のご支援ご協力を賜りますよう,宜しくお願い申し上げます.

理事長就任にあたって

一般社団法人
日本歯科理工学会
理事長 宇尾基弘
(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科
先端材料評価学分野 教授)

このたび、日本歯科理工学会の理事長を拝命いたしました。2022, 2023年度の2年間、都留 寛治副理事長をはじめ、常任理事の先生方と力を合わせて円滑な学会会務の運営に全力で当たらせていただく所存です。何卒よろしくお願い申し上げます。

昨年度までの2年間はCOVID-19の感染拡大により、学術講演会や各地方会セミナーもオンラインやハイブリッド方式で開催されるなど、学会運営も大きな影響を受けました。同時に新たな学術講演会のあり方が示された期間でもあったと存じます。この2年でWebでの講演や会議が気軽に利用できるようになったとはいえ、やはり対面での交流は画面越しでは得られない貴重な情報交換の場です。2022年5月の第79回学術講演会は2年半ぶりに対面で実施され、会場に熱気のあふれる素晴らしい大会となりました。2022年11月には2年延期となっていた国際歯科材料会議(International Dental Materials Congress 2022 : IDMC2022)がハイブリッド方式で開催されることとなりました。IDMCは本会の研究成果を世界に発信し、国際交流を深める貴重な機会ですので、多くの先生方が対面およびWebにて参加され、研究・教育の国際交流がより深まることを祈っています。

学術講演会は研究成果の発表の場であると同時に、研究の発展や新たな展開に繋げる為の貴重な討論の場でもあります。2023年度からは学術講演会が年1回となりますが、会員同士の討論・情報交換の場が保たれるよう、各地方会でのセミナー、講演会の充実などに務めて参ります。

学術雑誌の更なる充実も重要な課題と考えています。Dental Materials Journal (DMJ)は当該分野の基幹雑誌として高い評価をいただいており、今後も掲載論文の質の向上とさらなる国際的な評価の向上に努めてまいります。日本歯科理工学会雑誌はDE (Dental Engineering)を併載して国内への貴重な情報発信の場となっており、学術講演会のシンポジウムとの連携を強めるなど、さらに内容を充実させて参ります。

上記のような学会活動の維持・発展には強固な財務基盤が必須です。様々なコストの増大や物価上昇が懸念される中、効率的な学会運営に向けてさらに検討を進めて参ります。

2年間という限られた時間ではありますが,日本歯科理工学会の発展のために精一杯努めさせて頂く所存であります。日本歯科理工学会会員の皆様のご支援ご協力を賜りますよう,何卒よろしくお願い申し上げます。

理事長就任にあたって

一般社団法人
日本歯科理工学会
理事長 早川 徹

このたび,令和2年~3年度の日本歯科理工学会の理事長を拝命致しました.本学会の発展に尽くす所存ですので,何卒よろしくお願い致します.

まずもって,新型コロナウィルス感染症の感染拡大により学術講演会を始めとして様々な影響が出ております.一刻も早い終息を願います.

学術雑誌の発行と学術講演会の開催は,学会活動の根幹です.活字媒体としての特徴を生かした日本語での情報発信の場としてより有益な学術雑誌を目指して行きたいと考えております.英文誌は我が国の歯科界で初めてインパクトファクターを獲得した権威ある学術雑誌です.掲載論文の質の向上はもちろん,国際的な評価の向上に努めて行きます.

学術講演会においては,学会指導型シンポジウムが定着しつつあり,他学会との連携も広がっているかと思われます.さらなる発展を目指して,若手研究者や企業の研究者がより発表しやすい環境作りを整備するとともに,一般発表をより活性化して行く方策を探って行きたいと思います.

会員数の増加も大きな問題です.一朝一夕にできることではありませんが、魅力ある学術雑誌,魅力ある学術講演会の構築を会員増加につなげられないかと考えております.

また、急激に発展するデジタルディンティストリーの流れの中で,歯科理工学会としてはどの様に対応していけば良いのか?臨床や技工の現場を踏まえて歯科理工学会として対応して行かねばなりません.

歯科理工学教育用語集をさらに充実させるとともに,歯科理工学教育についても歯科理工学会として貢献できることはないか話し合って行きたいと思います.

2年間という限られた時間ではありますが,日本歯科理工学会の発展のために精一杯努めさせて頂く所存であります.日本歯科理工学会会員の皆様のご支援ご協力を賜りますよう,何卒よろしくお願い申し上げます.

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